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フィル


     アンはクイーン学園時代の同級生、プリシラと一緒に
     レドモンド大学に入学しました。


     プリシラ 「はあ〜、入学手続きでは男の子達が騒いで大変だったわね」

     アン   「私は赤毛を見られたから恥ずかしくて仕方がないわ」

     プリシラ 「あら、私こそよ、あそこにいたどの女生徒たちより頭ひとつ分は高いんですもの
           ゾウみたいに見られたら恥ずかしくて仕方がないわ」


     プリシラ 「ねえアンあそこにいる人見て。
           私レドモンドの女生徒たちの中で、あの人が一番美人だと思ったわ」

     アン  「あらプリス、私もそう思ったのよ」


     「あの人さっきからこっちのほうを見てるわよ」

     「そうねきっと内気なのよ」

     くるっ。

     あっああー

     あっ あのね、あたしあなたたちのこと知りたくてたまらなかったのよ。

     私はプリシラ・グラント、こちらはアン・シャーリーよ。

     あなたは何て言うの。

     フィリパ・ゴードン。
     でもフィルと呼んでちょうだいな。

     ノヴァスコシアのボーリングブロークから来たのよ。

     あら、あたしもボーリングブロークの生まれなのよ。

     ノヴァスコシアの、それじゃあたしと同じ人種ね。

     違うのよ、あたしはもうプリンスエドワード子になってるのよ。

     どうして大学に来たの。

     学者になるの?

     パパが行けって言うんだもーん。

     いいかげんねー。

     あら、あたしは頭がいいのよー。

     じゃあねー。




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